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株式会社パルムゲート

CakePHP で開発する場合のファイルアップロード処理には、Michał Szajbe 氏の「UploadPack」を利用しているのだが、9月末ごろ作成したシステムでは何故か既存画像が消えるという事件があった。データベースフィールドへの登録データの消失だけでなく、そのフィールドに関連付けられたファイルシステム上の画像も消えてしまうというものだ。

新規登録時には問題なく登録できるのだが、登録済みデータの画像をいくつか UploadPack で更新するとそれ以外の画像が消えてしまうのだ。

こんな現象はこれまで発生していなかったのだが、公式サイトにも何も記載されていなかった。

最初は CakePHP 2.x の Strict 問題か、とも思ってソースをハックしてみたのだが、特に怪しい個所も見当たらない。

2、3日悩んだ挙句仕方がないので画像の保持をするロジックを組み込んで UploadPack で処理後編集対象外のファイルをファイルシステム上でリカバリする仕組みを作り始めたのだが、改めて UploadPack の公式サイトをアクセスしたら「dont remove files on every save. [fixes #16]」というバグフィックスが。

結局、これは8月末にリリースした「レコード全体を削除しなくてもファイルを削除できるようにする」機能のコードに誤りがあり、UploadBehavior.php 内で「ファイルの削除」かどうかを「ファイルアップロード対象フィールドがフォームデータ上で空欄かどうか」で判定してしまうというバグを入れ込んでしまったということらしい。

これに対応した v0.6.2 がリリースされたので、プライベートパッチは放棄してこちらを利用することですんなり現象は解決した。

過去半年以上メンテナンスが無かったので安定していると判断して (バージョンを確認せず) 利用していたのだが、やはりリリースノートや改訂履歴はきちんと内容を確認しないとダメ、ということが身に染みた一件だった。