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加藤 正人のデベロッパーズブログ
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データベースのレコードを更新する際に、当該レコードが格納されているテーブル (本テーブル) を直接更新するのではなく、作業用テーブルに当該レコードのコピーを作成し、作業用テーブルに対してデータの変更を適用しタイミングを見計らって本テーブルに書き込む処理をすることがある。
このような処理はコードでべた書きすることが多いのだが、再利用できる形でクラス化すると便利かもしれない。
そこで、CakePHP でAppModel に1枚皮をかぶせたクラスを定義し、期待する機能をそのクラスに集約してみることにした。
class TmpModel extends AppClass { // …【中略】… }
使う側 (モデル) では、親クラスとして AppModel の代わりに TmpModel を指定することで各種機能が利用可能となる。
モデル命名規則
作業用テーブルと本テーブルは、モデル名を通じて自動的に把握できるようにする。作業用モデル名は Tmp で始まるキャメルケースの名称とし、作業用モデル名から先頭の Tmp を取り去ったものが本モデル名となる。
例: 作業用モデルを TmpUser として定義すると、自動的に User モデルが親モデルと認識される。
外部とのインターフェイス
外部とのインターフェイスは、モデルのパブリックメソッドを介して行う。
■作業用モデルと本モデル間のレコードコピー用メソッド
TmpModel::copyTmpToMaster($tmp_id, $master_id=NULL, $preserveTmpDates=TRUE, $fields=array())
$tmp_id で指定される作業用モデルのレコードを、$master_id で指定される本モデルのレコードに上書きする。($master_id が NULL の場合は新規レコードとして追加)
戻り値は、作業用モデル側 ID と、本モデルに実際に保存したレコードの ID の組を返す。
TmpModel::copyMasterToTmp($master_id, $tmp_id=NULL, $preserveMasterModified=FALSE)
$master_id で指定される本モデルのレコードを、$tmp_id で指定される作業用レコードに保存する。 ($tmp_id が NULL の場合は新規レコードとして追加)
戻り値は、本モデル側 ID と、作業用モデルに実際にほぞにしたレコードの ID の組を返す。
■モデル間コピーに際して必要な補助操作が必要な場合に使用するコールバックメソッド
TmpModel::beforeCopyTmpToMaster($tmp_id, $master_id)
copyTmpToMaster() メソッドで、作業用テーブルから本テーブルにレコードコピーを行う前に実行する処理を記述する。なお、レコードのコピーに先立って行われることから $master_id は確定していない場合もある点に注意。
バリデーションルールの設定や、ビヘイビアの設定・解除等を行うことができる。
TmpModel::afterCopyTmpToMaster($tmp_id, $master_id)
copyTmpToMaster() メソッドで、テーブル間レコードコピーを行った後に実行する処理を記述する。$master_id には確定値が与えられる。
データベース以外のリソース、たとえばレコードに関連付けられている画像ファイルなどのコピーや後始末等を記述できる。
TmpModel::beforeCopyMasterToTmp($master_id, $tmp_id)
copyMasterToTmp() メソッドで、本テーブルから作業用テーブルにレコードコピーを行う前に実行する処理を記述する。レコードのコピーに先立って行われることから $tmp_id は確定していない場合もある点に注意。
TmpMOdel::afterCopyMasterToTmp($master_id, $tmp_id)
copyMasterToTmp() メソッドで、テーブル間レコードコピーを行った後に実行する処理を記述する。$tmp_id には確定値が与えられる。
データベース以外のリソース、たとえばレコードに関連付けられている画像ファイルのコピーや後始末等を記述できる。
【以下続く予定】
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