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牧山 直紀のデベロッパーズブログ

牧山 直紀

2013/11/15

キュレーションサイトとは?キュレーションサービスの構築・運用に関して

 

ネイバーまとめ、nanapi、Togetter以外にもマイナー系のキュレーションサービスが続々とリリースがされており、最近では既存の大手ディレクトリ型検索サイトよりも、人の手により整理された情報を、ユーザが好んで選択する傾向に向かっています。

※キュレーションサービスとは、インターネット上の情報を人の手で収集して、つなぎ合わせる、つまりユーザが必要としている見せ方にて表示をしてあげて、共有するサービスを意味します。

最近弊社でもキュレーションサービスを作りたいという依頼が多くなってきているのを実感しています。

なぜキュレーションサービスが流行るのか?

「夜ご飯何を作ろうか?」

料理を作る方、このようには思うことも多いと思います。

食事は毎日とりますので、毎日メニューを考えるのも大変です。

そこで、便利!と皆が開くのがクックパッドですね。ただ、クックパッドはレシピを探すサイトのであり、ユーザが何を作りたいのかをある程度把握している前提で、サイトに訪れるユーザビリティになっていますので、何を作ろうか迷っている人にとっては、レシピの情報が多すぎで、さらに迷い込んでしまうのですね。

多少何を作るかアドバイスする的な動線も確保されているのですが、あくまでもレシピ検索に特化しているので、そこはあまり機能していません。

そこで自分の嗜好にあった人がレシピを紹介するキュレーションサービスがあったら、そのサイトだけで事は済むのかなと思ったりすると、いやそれってたとえ情報が多いクックパッド内でも出来ることじゃん、ってなってしまいます。

でも違うんですね。

なんというか、キュレーションサービスを使っていてよく思うのが、コンテンツが整理厳選されているので楽なのです。

Googleを開くということは、つまり自分から情報を積極的に求めて、検索をしていくという姿勢があります。

夜ご飯のメニューを考えるとき、まず夜ご飯のメニューを頭で考えて、そのメニューをレシピをGoogleやクックパッドで検索します。

または、とりあえずクックパッドを開き、なんとなく検索して、画面を眺めながら、メニューを考えます。情報が多いから何を作ろうか探しながら迷ってしまいます。

キュレーション的な概念の場合、だれかが厳選した夜ご飯のメニューを考えてくれている。迷う、探す、という行為を省いてくれる、「夜ご飯はこんなのが良いのでは?」と提案してもらえる概念に近いのですね。

ホリエモンが最近、「テリヤキ」と呼ばれるアプリをリリースして話題になっているのですが、これは厳選された十数名のキュレーターが美味い店を紹介するという、キュレーションサービスのようで、

ホリエモンがこのサイトを作った理由は、「外食する際に食べログを見て検索するよりも、実際の自分の嗜好とあった人がうまいと言っている店が最初からウェブ上にまとめらていれば、迷わずそこに行けば良いよね。」という発想からのようです。

食のプロの手によってまとめられた情報だから、食べログみたいに相当量の情報から探さなくっていいか、とりあえず紹介してあるこの店に行ってみようか、となるわけです。

”厳選”された情報が”見やすくまとめられて”いるので、”検索に費やす時間を大きく省ける”ということです。

従来のディレクトリ型は情報が多く、どうして口コミなどの数字が様々な価値観を持ったユーザにより平均化されやすく、食べログの場合でも、自分にとっては4点の店も、他の嗜好を持った多くの人たちの評価により点数がより平均、平坦なものになり、結局比較すべき点数が曖昧な判定材料になってしまい、結果ユーザを迷わせていたりします。

キュレーターの質が自分の求めているものと合致すれば、面倒くさがりやの私にとって、その質を信頼して何も迷うことなくそのコンテンツを閲覧できるキュレーションは大変ありがたい存在なのです。迷わないし、考える時間もはぶけるので。

他にもニュース関連だと、何か事件が起こったぞ、となれば、ニュースサイトは一部のみを抜粋していたりするので内容がわかりにくく、ネイバーまとめで検索すれば、時系列に沿って、いつ、だれが何を起こして、現在どうなっているのかを、だれでもわかるように簡単に簡潔にまとめられていたります。

やっぱり楽なんです。仕事上、様々な情報をアグレッシブに検索しているので、なぜか家に帰ると、頭をあまり働かせなくてよいキュレーションサービスの見易さを無意識的に求めて、最近キュレーション系のサイトばかり閲覧しているのです。

ただ!

最近キュレーションサイト内のコンテンツが情報過多になってきているサイトがちらほらあり、キュレーションサイトの中で、質の高い、低いがコンテンツの散布が目立ち、ユーザがまたそれを選別、選択しなくてはいけないという本末転倒な結果に陥っていたりしますので、量を追いかけると、結局ディレクトリ型に近い概念になってしまうので、質と量のバランスを常に考えてコントロールしなくてはならなさそうです。

それに、キュレーターの質が低ければ、元も子もありません。

量>質のディレクトリ型ポータルサイトなのか?

量<質のキュレーション型ポータルサイトなのか?

自分はその場の状況によってサイトを使い分けていて、地方に行って食事をする場合、人の手を介するキュレーションサービスでは対応しきれていないエリアの場合は、情報量の食べログを、そうでない場合はキュレーションをという具合です。

キュレーションサービスの構築は難しいのか?

よくクライアントからキュレーションサービスを企画したいのだが、一般的なポータルに比べて構築、運用は難しいのか?などと聞かれますが、構築自体は一般的なポータルサイトと差はありません。

キュレーションサービスは、トレンド性が高いせいか、UI(見た目)もフラットデザインを取り入れているサイトが多いような気もします。

あと面白い動きをするサイトが多いですね。データベースなどの技術ではなく、見た目を面白くする技術が多少必要になりそうな分、ハードルはほんの少しですが高いのかもしれません。

運用に関しては、キューレーションの場合はその分野のプロだったり、知識にたけている人だったりがコンテンツを構築していかないと質を担保できません。ですので、その人を募るところにハードルの高さがあります。

ディレクトリ型の場合、食べログに関しては膨大な店舗マスタデータを登録している運営者なので、それはそれで大変な労力・経費がかかりますし、掲載される側に管理画面を渡して情報を入れてもらう場合でも、掲載が有償の場合、人海戦術的な営業は必要になってきますので、それはそれでハードルは高いです。

いずれにしても、運用、営業努力は必要となってきます。それはどんなビジネスでも同じですが。

今後さらにマイナーな分野などのキュレーションが流行っていくのは間違いないので、今からウェブメディアを企画する方は、何か本当に興味のある分野でキュレーションサービスを考えてみても面白いかもしれません。

近々弊社で構築したキュレーションサービスを実績にアップしますので、またご確認いただければと思います。