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牧山 直紀のデベロッパーズブログ

牧山 直紀

2013/04/30

質が伴わなければ意味が無い⇒プロテインとSEOの関係

 

質が伴わなければ意味が無い⇒プロテインとSEOの関係

質が伴わなければ意味が無い⇒プロテインとSEOの関係

一体何のこと?って思ってしまうようなタイトルですね。

最近というか、数年前から筋トレを週に2回、3回と決めて、ダイエット目的ではなく、体を引き締めるためのトレーニングという位置づけで行っています。

かなりしっかりとトレーニングを行うので、次の日は筋肉痛で体中がぎしぎし痛むのですが、この筋肉痛って激しい運動によって筋肉が損傷しているのではなく、逆に筋肉の繊維が修復しているときの痛みなのですね。

そして筋肉繊維の修復にはタンパク質が必要です。卵とかささみとかによく含まれているのですが、ロッキーが映画の中で生卵を一気飲みしているのは印象的でしたね。

とくに運動をしない成人男性でも1日60~70gのたんぱく質が必要で、ほとんどの人がこの量を摂取できていないのが現状で、その現状の中筋トレを行い、筋肉修復のためにさらにタンパク質が必要になりながらも、まったく摂取量がたりず、筋肉痛が長引き、トレーニング前と比べて変化も無い、というものすごく無駄が多いトレーニングを行ってしまっている人もいるのです。

そこでそのタンパク質接種を補ってくれるのがプロテインなのですね。プロテインと聞くと筋肉増強剤とか、ドラゴンボールの仙豆的な印象を持っておられる方が多いのですが、そうではなく単純に足りないタンパク質を補うという役割を果たしているんです。

適時適量のプロテインはトレーニングをしている人にとって体を良い状態に保つための有効的且つ補助的な役割を担っているのです。

ただ、運動もしないのにプロテインを飲み続ければ、消費されずに残ったエネルギー源は、脂肪に再合成されて体内に蓄積され、ぶくぶく太ってしまうでしょう。当然ですが体にとってもとてもマイナスです。

つまり、適切な筋力トレーニングあっての、プロテインなのです。

と、だらだらSEOとは全く関係のない話をしているのですが、トレーニングとプロテイン、WEBとSEOという関係性は面白いほど似ていると私は思うわけです。

構造的SEOを理解する

ポータルサイトを設計するうえで、構造的SEOを無視はできません。ジョブセンス、食べログなどは構造的SEOのレベルが高すぎますね。やれることをやり尽くしている、Googleのアルゴリズムを深く研究しています。

ポータルサイトやマッチングサイト、求人サイトなど動的ページを使う概念のあるサイトであれば、運営期間とともにコンテンツが充実してくるので(必ずしもそうではありませんが、、、)、ページ数が増えていきます。

例えば、美容室を検索するポータルサイトの場合であれば、掲載店舗が10,000件に達すれば、必然的に紹介ページも10,000ページ生成されます。

メタタグの最適化や、H1などの見出しタグ、キーワードの出現率はここでは置いておきましょう。そもそもそのあたりの内部SEOは施策前提条件という事で割愛しますが、構造的SEOはさらに一歩踏み込んだ施策になります。

構造的SEOがよくできているサイトのURLを「site:www.サイトドメイン.com」にてインデックス数(Googleに登録されているページ数)を調べてみると面白い分析結果を得られます。

ジョブセンスのインデックス数

例えば、上記はジョブセンスのインデックス数(2013年4月時点)は75万件とかなりモンスター級のページ数がGoogleに登録されています。

ただ、実際に公開されている求人情報は(2013年4月時点)7万件とGoogleにインデックスされているページ数とかなりの乖離を確認できます。

つまり、実際にインデックスされている75万ページから求人詳細ページ7万件(ページ)を差し引いた68万ページがまさに構造的SEO施策によって効率的に生成されているページとなるわけです。

ジョブセンスの場合は、エリアという考えたかのみをとっても、都道府県(47都道府県)⇒市区(1都道府県平均40~50)⇒町村(1市区平均20~30)となり

47(都道府県)×50(市区)×30(町村)= 70500ページ

70500ページがエリアの箇所だけでも検索結果というページを流用して自動で生成されているのです。

エリアという軸だけでも実際の求人情報ページと同等数の検索結果ページが生成されているのです。

 

ここの箇所イメージが湧きにくいかもしれませんので、もう少し掘り下げます。

求人サイトの場合、求人企業の名前で検索してくるユーザの重要度は高くありません。なぜならば、企業名をGoogleでピンポイントで検索してくる人は、求人情報を探す以外の目的が考えられます。

求人サイトの目的は数ある求人情報の中から求職者の希望条件、地域だったり、職種だったり、条件だったりに合致する情報まで導くところになります。企業名を最初から分かったうえで検索してくる人であれば、そもそも求人サイトを使う意味があまり無く、直接Googleから企業サイトを探してしまい、採用ページからエントリーするでしょう。

実際に弊社で構築した求人サイトのコンバージョンを計測すると企業名で検索している人が求人情報にエントリーするコンバージョンは、地域名や職種などで検索をしてくる人に比べ圧倒的に低いことが実証されています。

つまり、ジョブセンスに話を戻しますが、極論7万件の求人情報ページは、結果的にサイト内の検索機能を使ってたどり着く最終着地ページであり、これらのページがGoogleに引っかかる重要性は、”他のページ”に比べると低いという事になるのです。

では、”他のページ”とは何を意味するのでしょうか?

まさにサイト内の検索結果ページです。上でエリアだけで70500ページ(おそらくもっと存在します)が存在することを解説しましたが、これらのページが重要なのです。

コンバージョン、つまり求人情報へのエントリーまで導けるユーザは、「愛知県名古屋市 IT 求人」や「渋谷区 アパレル アルバイト」などのように、希望をピンポイントでGoogleにて検索をしてサイトに訪れるケースがほとんどなのです。

であれば、地域名×職種×雇用形態×他諸々の企業一覧が表示されているサイト内の検索ページを上手に使い、そこの内部SEOを最適化して、検索エンジンにインデックスされるように施策してあげる事で、かなり膨大な量の検索結果ページをGoogleにインデックスさせることが可能となるのです。

47(都道府県)×50(市区)×30(町村)= 70500ページ

ということは、これに職種や雇用形態が掛け算式に追加されると、単純に職種が10種あるだけで、70万ページもの検索結果が生成されることになります。

47(都道府県)×50(市区)×30(町村)×10(職種)= 7005000ページ ⇒70万ページ、つまり70万通りのワードで検索されるページが生成されることになるのです。

〇〇県△△市□□の●●の求人を探す

これに沿線、駅の検索が混合で入ってくると、恐ろしいページ数になります。

〇〇県△△市□□|▲▲駅周辺の●●の求人を探す

組み合わせ方で、100万を超える数の求人情報一覧ページ(サイト内検索結果を有効活用)を作れるのです。

GoogleBotがサイトの隅々まで巡回できる仕組みが必須

上記のサイト内の検索結果ページの量産は、構造的SEOの基本と言えます。この基本を行っていても、その相当数のページたちすべてにGoogleBotを効率よく巡回させてあげなければ、施策の意味が無くなってしまいます。

GoogleBotは、WEBを巡回するロボットで、WEBを巡回しつつ、巡回しているサイトの更新されたページやコンテンツの質などを検出しており、このBotがサイトを巡回に来なければ、永遠にサイト、またページはGoogleにインデックスがされないという事になります。

GoogleBotは一定のルールに従い、サイト内のページを巡回します。サイトの構造をきれいなツリー状にするだけでなく、気を付けることは他にもあり、Botはプルダウンやリストボックスを降りていくことが出来ません。(一部では降りていく、巡回するといわれていますが、、、)

例として、都道府県の検索をする場合に、プルダウンの選択になっている場合、Botは降りていくことが出来ないため、巡回が不可となり、せっかくの都道府県のページたちがインデックスされないという理論が成り立ちます。

都道府県のページがインデックスされなければ、それより下層の数十万ページ存在する市区、町村までインデックスされないことになります。

ですので、構造的SEOを意識したサイトは、ユーザの利便性を考えた検索箇所はプルダウンなどの組み合わせにて目につきやすい場所に実装されており、その他に検索エンジン対策用にBotが降りていけれるようにテキストのリンクが別途設置されているケースが多くみられます。

食べログ

上記食べログを見てみましょう。一番わかりやすい例かもしれません。

トップページにフリーワード入力で、エリア・駅名×ジャンル・店名・TELを設定して簡単に検索できるようになっています。これはユーザにとっては使いやすいですね。

その下にある都道府県はしっかりとテキストでリンクを貼っています。愛知県をクリックすると愛知県のトップに降りていけるようになっており、そのページ内の「愛知県の住所から探す」がしっかりとテキストリンクになっていますね。

「愛知県の住所から探す」をクリックするとこれまたキレイに市区一覧がテキストで並んでいます。名古屋市西区をクリックしてみると、これまた次はジャンルがテキストリンクで貼られています。

ラーメンをクリックしてみると、ラーメンの中の小カテゴリ、ラーメン、つけ麺というテキストリンクが出てきます。では、このつけ麺をクリックしてみましょう。

名古屋市西区のつけ麺をトップページから順にテキストリンクをクリックして降りてきましたが、GoogleBotはまさにこのツリー状の構造を最適な形と認識しているのです。

上記のとおり順番に、愛知県⇒名古屋市西区⇒ラーメン⇒つけ麺と降りてきましたが、これらすべてのページが検索エンジンに上位表示されるかたちでインデックスされているのですね。

「愛知県」のページ⇒愛知県グルメで1位表示
「愛知県名古屋市西区」のページ⇒愛知県名古屋市西区グルメで1位表示
「愛知県名古屋市西区 ラーメン」のページ⇒愛知県名古屋市西区 ラーメンで1位表示
「愛知県名古屋市西区 つけ麺」のページ⇒愛知県名古屋市西区 つけ麺で1位表示

降りていく最中のページたちもGoogleにインデックスされ、まさに狙っているキーワードですべて1位表示されているのです。

サイト内検索結果ページをインデックスさせ、Googleからの名古屋市西区のグルメを検索している人への導線も確保済み、名古屋市西区のラーメン屋を探している人への導線も確保済み、名古屋市西市区のつけ麺屋を探している人への導線も確保済みなのです。

ようやくプロテインの話へ、、、

ここでようやく冒頭のプロテインの話に戻ります。

ここまで長々と構造的SEOに関して書きましたが、話しをひっくり返すわけではないのですが、この構造的SEOは、一歩間違えばSEO目的にページを量産しているとGoogleから判断され、ペナルティとまでは行かないにしても、それに近い判定を受けてしまう事もあります。

ジョブセンスの場合は、7万件という膨大な量の求人情報への導線を様々なパターンのサイト内検索結果を生成することで、効率よく作っています。

ただ、求人情報がたったの100件しかないのにもかかわらず、68万ページものサイト内検索結果ページを量産したらどうなるでしょうか?おそらく99.99%のページ達は「検索結果が見つかりませんでした」と表示されてしまいます。

この場合、たとえ何十万ページの導線ページを量産したとしても、ユーザの滞在時間は著しく低下し、直帰率も高く、PV数も低くなるでしょう。Googleはこれらの情報も上位表示のスコアリング対象としているので、決してプラスには働かないでしょう。

ユーザにとって不利益なページ、他のサイトのページと比べて情報量が圧倒的に少ないページたちが、量産されることをGoogleはマイナスに判定するのです。

これらの問題も、0件のページはGoogleのBotが巡回しない、つまりインデックスがされない仕組みにもできますし、0件表示の場合は、近隣にはこんな情報もありますよ、とかこんな条件で探している人は以下の情報を見ているよ、と0件表示を回避することも考えられるのですが、正攻法ではありませんね。

なぜならユーザにとって不便だからです。情報の少なさを無理して多く見せるのは単にカモフラージュであり、ユーザにとって喜ぶべきものではありません。

まさに、、、、、

トレーニングとプロテインの関係なのです。

プロテインは質の高いトレーニングありきでレバレッジ効果を生み出します。そもそもトレーニングしないでプロテインを飲んで筋力がつくと勘違いしている方が多いのと同じで、サイトのコンテンツはさておき、内部、外部問わずSEO対策に注力することでサイトが成長する、と勘違いしている方も大変多く存在します。

構造的SEOはボリュームのある価値のある質の高いコンテンツへ、Googleからの導線を効率よく確保するための手段である以上、下手にコンテンツが充実しないうちから中途半端に実施すべきものではないのです。

っと、またまた長文になってしまいましたが、少しでもSEOとプロテイン(関係ないか!?)に対する良い意味でも悪い意味でも知識が広がればと思います。

関連タグ: 構造的SEO  ポータルサイト  SEO 

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