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牧山 直紀のデベロッパーズブログ
- 氏名
- 牧山 直紀
- 役職
- 代表取締役
- 血液型
- O型
- 出没
- 主に南国
- 特色
- サメが好き
- 2016/06/02
- WEBメディア運用事業の開始します
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- オウンドメディアとは?構築費用、作り方、運用などに関して解説
- 2015/10/08
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ポータルサイトの設計:多機能が故にユーザを遠ざけてしまっている
5年前こんな案件がありました。かなり大規模なマッチングサイトの構築依頼で、予算もそれなりに1000万円前後と弊社の案件の中でもかなり大規模といえる類のものでした。
ただ、そのサイトは1年後閉鎖してしまいました。弊社では特に固定の保守費用などをいただいていないので、サーバとドメイン費用だけを考えれば、月間数千円程度しか、かからないのでそこで厳格に閉鎖する必要もなかったと思うのですが、それでもしっかりと線を引いてサイトを閉鎖された時のことを鮮明に覚えています。
閉鎖の理由は営業力不足、プロモーション不足、ユーザビリティーの配慮などいろいろあると思うのですが、なによりも結果的に驚いたのは、実装した機能の9割をユーザが全く使わなかったという事です。
上限の予算の中で、出来る限りの機能を盛り込む、そうゆうことをクライアントが求めていたのは確かですが、私もそこでもっと強く、しつこく、余分だと思われる機能の不必要性をお話しすべきだったと反省しているのですが、ただ、ここは難しいところでもあります。
ユーザ視点に立った便利な機能だという錯覚に陥ることはとても容易です。この機能があることで、あの機能があることでユーザーが便利に使ってくれるはず。
ただ、少し立ち止まって冷静に考えると、機能を付けるまでのアプローチが間違っていると思うのですね。ユーザはサイトに来てくれて、会員制のサイトであれば会員になってもらって初めてユーザとなるわけであって、実装した便利な機能を使うのは、その後工程というケースがほとんどなのです。
もちろんその機能たちが魅力的で、人が集まるとうケースも考えられますが、それはメイン機能であり、付加機能はあくまでも既存ユーザのユーザビリティーを高めるべき機能であることが必須であり、サイトのユーザ獲得の目的となってはいけないのです。
上記の閉鎖してしまったサイトの例で言えば、1割がメイン機能、9割は付加機能で構成されており、9割の付加機能が1割のメイン機能の存在を邪魔してしまって、メイン機能がいったい何なのかというサイトのコンセプトまでを付加機能のおかげでひっくり返してしまったのですね。
付加機能は結果論なのです。結果的に色々なユーザの声を吸い上げたうえで実装すべき、便利付加機能であるべきなのです。
運営者視点の機能は一旦立ち止まって考えるべき!
運営者視点、つまり運営側の利便性を求めすぎるがゆえに、ユーザに付加機能を設置するのはNGです。これはたまにビジネスモデルそのものをそこからの観点で考える方がいるのですが、これは絶対に失敗します。
例として、すべての業務フローを自動化したいという理由にて、通常であれば事務局によるアナログな営業及び確認作業が必要な工程を、ユーザに対して機能を設け解決しようとすると、ユーザに対しての負担・負荷が一つ増えることになります。
そのようなアプローチでサイトを構想すると、各所でユーザに負担・負荷をかけるシステムになるため、運営事務局の独りよがりでユーザビリティーは最悪のサイトになってしまいます。
運営者ではなく、ユーザ視点に立って考えなければいけません。サイトのコンテンツが増えるとサイトの収益が上がる、であれば、ユーザにコラムを書かせてコンテンツを増やそう、と安易に考えてしまうと、閑散とするコラムの場を見せることになり余計にマイナスな印象を訪問者に与えます。
このパターン(コンテンツを盛れば間口が広がりユーザが増える)で考えると機能がてんこ盛りになってしまいますね。Q&A機能、掲示板、フォト機能、動画機能、その他もろもろのサイトに必須性の低い機能に工数・工期をかけるのであれば、コラムひとつに絞って、コラムを書くことでユーザにとってメリットがある、コラムを書けば検索上位に表示されるなど、そこに対してしっかりと有効な機能を盛り込むべきなのです。
コンテンツが増えるとサイトの収益が上がる⇒コラムを書いてもらう⇒コラムを書くメリットを与える⇒コラムを書くとユーザにメリットがある⇒最終的に運営者にもメリットがある
という流れです。
マイページすらいらないかも!店舗・掲載型ポータルサイトの構想
弊社で構築したサイトで成功している店舗検索型のポータルサイトの例をあげさせて頂くと、初期の営業で店舗側にマイページが必要になることは思ったよりも少ないです。
予約を受けるサイトで、スケジュールを入力してもらったりする場合は別ですが、店舗そのものが検索されるシンプルな検索サイトの場合は、マイページをなかなか使ってもらえないケースが目立ちます。
理由はシンプルで、公開したばかりのサイトになかなか登録作業の時間を割いてもらえず、運営側で代行して登録・掲載作業をしてしまうケースが多いのです。
運営側からしても、初期登録を面倒くさいという理由で渋られるのであれば、初期は登録してあげたほうが掲載店舗数も増えるし、メリットもあるのです。
だとすると、わざわざ初期から店舗マイページを構築する必要性は低くなります。店舗数が増えてこれば、マイページを設置して、サイトに対して貢献する、サイト上にコンテンツを落としてくれる掲載店舗を優先してピックアップとして優先的に表示してあげたり、検索結果にて優先的に表示してあげる事も構想でき、その時点でマイページ機能を実装、また拡張してあげる事が考えられます。
長々と書きましたが、ようするに「多機能が故にユーザを遠ざけてしまっている」ケースも大変多いという事なのです。
ですので、弊社ではお客様にブレーキを踏んでいただく、というところにも注意したハンドリングを心掛けているのです。機能をもりもり盛っていただき、見積もりが高くなり、弊社が儲かればいいのか?というとそうでもなく、逆に働いてしまいます。
もちろん儲けは出したいのですが、これも上記の同じ理由で、作り手側の我々視点で構築をどしどし進めてしまえば、それはあくまでも我々視点なので、間違った機能の実装の仕方を連発してサイトが閉鎖してしまっては、弊社のとってもメリットはありません。
お客様のサイトが成功すれば、随時改善・機能追加のための発注をいただけ、さらに成長すれば保守やメンテで継続的な利益を生むことが出来ます。
クライアントの先にいるユーザの視点に立った、ミニマムからもスタートできるポータルビジネスをこれからも提案し続けたいと思います。
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